ファスティング中に豆乳はOK?消化の仕組みから学んでみよう

ファスティング 豆乳

豆乳は日本の健康飲料として多くの人に親しまれていますが、ファスティングの場合には豆乳が消化器官にあたえる影響なども知っておく必要があります。ファスティングに豆乳を飲んでOK・NGな場合やおすすめのレシピも併せてご紹介していきます。

目次

ファスティングに豆乳はOK?

ファスティング 豆乳 消化

結論からお伝えすると、ファスティング中=断食中には豆乳はNGと考えられます。

というより、スタンダードなファスティング中に飲んでいい飲み物はお水かノンカフェインのお茶のみとされ、それ以外は基本的にNG。

ただし、ファスティングは目的によってさまざまな種類や方法があり、それに応じて豆乳やその他飲み物などを取り入れてもOKとされる場合もあります。例えば、ジュースクレンズと呼ばれるファスティング方法では、特殊な製法(コールドプレス製法)で作られた野菜ジュースとお水だけでファスティングをおこないますし、16時間ファスティングでは通常通り飲食がOKな8時間/日を設けているため、その時間に豆乳を取り入れることも可能。

これらの方法は目的に合わせて変更するため、ファスティングに豆乳を取り入れたいと考える場合には、まず、

「自分がどういう目的をもってファスティングをおこなうのか」

を考えてみるといいかもしれませんね。

実はファスティングの効果を感じないという人の多くは、その目的にあったやり方を選べていないという傾向があります。下記の記事ではファスティングの種類や目的を詳しく記載しています。豆乳を取り入れるかどうか検討する前に、ぜひ併せてご参照ください。

豆乳の消化について学んでみよう

ファスティング 豆乳 消化

豆乳には豊富なタンパク質が含まれていますよね。健康管理や美容のためはもちろん、筋トレや運動をする人も取り入れています。

ただし、豆乳は消化に時間がかかる飲み物です。豆乳と消化について詳しくみていきましょう。

その①豆乳のタンパク質と脂質の量

ファスティング 豆乳 消化

大豆に含まれるタンパク質は質が高いとされていますが、消化するには時間がかかります。タンパク質を分解するためには、体内の消化酵素がタンパク質の長い鎖をアミノ酸に分解する必要があり、このプロセスは他の一部の食物よりも時間を要することがあります。

また、大豆に含まれる脂肪も消化に影響を与えます。脂肪は消化が遅いため、豆乳を含む食事は他の低脂肪の食事よりもゆっくりと消化されることがあります。消化に時間がかかる=消化器官が活動しなければならないため、ファスティングには不向きということですね。

タンパク質5~10時間
脂質10時間以上
炭水化物3~5時間

(参照:The AAA Diet by Paul Fanny, Ph.D.)

その②豆乳の食物繊維

ファスティング 豆乳 消化

大豆は食物繊維が豊富に含まれており、特に豆乳には不溶性および溶性繊維が含まれています。人間には不要性食物繊維を消化するための酵素がないため、消化器官をゆっくりと通過しますが消化はされません。日本人特有のねじれ腸や落下腸などがある場合には、便秘や詰まりの原因になる可能性もあるため、摂りすぎには注意です。

その③豆乳抗栄養素

ファスティング 豆乳 消化

大豆にはフィチン酸やトリプシン阻害剤などの抗栄養素が含まれています。抗栄養素とは体が他の栄養素を吸収する能力を妨げる可能性が物質のことを言い、また消化酵素の活動を阻害することがあります。豆乳の製造過程でこれらの抗栄養素はある程度減少しますが、それでも消化過程に影響を及ぼす可能性があります。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24473985/

その④豆乳に含まれる添加物と残農薬

ファスティング 豆乳 消化

一般的にスーパーで売られている約1000ml/200円前後の豆乳を見てみると、海外産の大豆を仕様していたり、トレハロースや安定剤などが含まれていることが多いです。こうした添加物は消化の問題だけでなく細胞への悪影響や発がん作用なども懸念されるため、ファスティング中とは関係なくとも、豆乳自体の品質には注意が必要です。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30199797/

またファスティング中で気になるオートファジーとファスティングの関係については下記の記事で詳しくまとめていますので、ぜひご参照ください。

シーン別:ファスティングで豆乳を取り入れる方法

ファスティング 豆乳 消化

豆乳の消化について学んで見ると、ファスティングに豆乳を飲むべきかどうかも見えてきたのではないでしょうか?

とはいえ、

「筋肉を落としたくない」

「お肌のために飲みたい」

「普段から豆乳は欠かさず飲んでいる」

などさまざまな理由でファスティング中にも豆乳を取り入れたい人もいるのではないでしょうか?そんな方のために、下記ではファスティングに豆乳を取り入れる際のシーンや目的を明確にしてみたいと思います。

豆乳OKシーン:食事制限で消化器官を休憩させたい場合

ファスティング 豆乳 消化
  • 普段毎日3食食べている人
  • 食生活の乱れが気になる人
  • 栄養素が足りていないと感じる人

こんな人でファスティングをおこないたい場合には、豆乳を取り入れてみるのもいいかもしれません。

豆乳は他の飲み物に比べると消化に時間がかかる飲み物です。ただし、唐揚げやとんかつ、ラーメンなどを日頃からよく食べていたり、3食毎日お腹いっぱい食べている場合と比較すれば、食事を豆乳に置きかえれる方が明らかに消化器官の負担を軽減できることがわかりますよね?

また、ストレスや女性ホルモンの影響などで栄養不足が懸念されている場合にも、豆乳を取り入れたファスティングの方が安心でしょう。

つまり、本格的なファスティングというよりも、日頃の食べすぎを抑えたい、普段フル稼働している消化器官を休めたい、完全な断食には自身がないけどとりあえずできることをやってみたいなどという人は、豆乳を取り入れてみるのがいいかもしれませんね。

豆乳OKシーン:半日や16時間ファスティング明け

ファスティング 豆乳 消化

ファスティングがメジャーな海外情報を見てみると、豆乳やその他プラントベースの乳製品はIntermited fasting(断続的なファスティング)の間に取り入れられていることが多いです。

例えば16時間ファスティン中は水やお茶以外が取らないけど、それ以外の食事をできる時間に栄養価の高い豆乳などを取り入れています。

実は海外では単発的なファスティングよりも定期的なファスティングが主流。

週のスケジュールを決めて、効率良くファスティングを取り入れることでより高い効果が期待できます。やり方などについては下記の記事でも詳しくお伝えしているので、気になる方はぜひご参照ください。

豆乳NGシーン:オートファジーの働きを期待したい場合

ファスティング 豆乳 消化

オートファジーとは細胞内の老廃物や損傷した細胞器官などの不要な部分がリサイクルされる生理現象のことを言います。このオートファジーがおこるのは、細胞が飢餓状態のとき。つまり、細胞がお腹が空いてエネルギー生成ができなくなったときにはじめて、不要な細胞を優先的に分解してタンパク質のリサイクルをするということなのです。

ファスティングでは細胞の飢餓状態を作ることでオートファジーにより細胞の入れ替えやデトックス作用などが期待できると言われています。

逆に栄養価の高いドリンクや、3大栄養素の糖質、脂質、タンパク質をファスティング中に摂り入れれば細胞が飢餓状態にならないため、オートファジーの働きは期待できません。

つまり、ファスティングでオートファジーを活性化させたいという目的がある場合には、豆乳はNGというわけですね。

ファスティング豆乳ドリンクレシピ

豆乳青汁

ファスティングで豆乳を取り入れたい人におすすめな豆乳青汁。ケールの青汁はもとももジュースファスティングにも取り入れられる栄養豊富なドリンクのため、栄養を摂り入れながらファスティングにチャレンジしたい人に◎。ケールの苦味も豆乳でまろやかになり、無糖の抹茶オレのような味わいをお楽しみいただけます。

【作り方】

基本は豆乳と青汁を1:1で混ぜたら完成!

【ポイント】

生ジュースやコールドプレスジュースなどの場合、ケールのビタミンなどをキープするために加熱せずに飲むのがベターです。

先ほどお伝えした通り、ファスティング中は豆乳はもちろんその他飲み物の品質にも注意が必要です。無農薬・無添加の製品や不溶性食物繊維を抑えたものなど、できるだけファスティングにマッチした製品選びを心がけましょう

あまざけ豆乳

甘酒には以下のような研究結果が出ています。

引用:Recent progressive studies showed that sake cake and rice-koji had various physiological functionalities, such as anti-hypertension, anti-obesity and anti-amnesia. 

訳:酒粕や米麹には高血圧、肥満、健忘症などの様々な生理機能があることが示されています。

https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001206101543936

また、内臓脂肪の低減なども認められているだけでなく、飲む点滴と呼ばれるほど栄養価も高いため、栄養不足が気になる人などにはおすすめです。普段の食事と併せて取ると肥満につながる可能性もありますが、ファスティング中なら良質な栄養補給のサポートになってくれるでしょう。

【作り方】

基本は甘酒と豆乳を1:1で混ぜたら完成!

【ポイント】

市販の甘酒によって薄める割合が異なります。体が冷えやすい人や温めて飲むのもおいしく飲めるポイントです。自分の体調や体質にあわせて量や温度、カロリーを調整しやすいのも甘酒のいいところですね。

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まとめ

今回はファスティングに豆乳を入れるべきかどうかについて、徹底解説してみましたがいかがでしたでしょうか?まずは自分がファスティングをやる目的を明確にしてみることで、豆乳やその他飲み物や食べ物の選び方も変わってきますよね。ぜひご自身にあったファスティング方法を見つけてみてください。

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この記事を書いた人

1988年4月28日生まれ。カリフォルニア在住。3児の母。
現在現地の大学院にて代替医療や細胞栄養学などを勉強中。健康・美容関連のライター歴は7年目となり、海外ならではの最新療法をお伝えしています。

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