酵素ドリンクなしのファスティング方法!代用できるものは?

日本ではファスティングと言えば酵素ドリンクが有名です。でも実は海外でファスティングというと、全く別物が主流。そもそもなぜファスティングに酵素ドリンクが飲まれるのか?酵素ドリンクなしのファスティング方法はないのか?など、詳しくご紹介していきます。

目次

そもそもなぜファスティングに酵素ドリンクを使うの?

酵素ドリンク なし

まずはファスティングの目的からおさらい

ファスティングは食事を制限することで消化器官を休ませたり、低下した免疫力や回復力を戻したり、デトックス効果が期待できるとされています。

現代人の多くは一日3食の食事を摂り、間食やお酒、コーヒーや嗜好品などを楽しみますね。

でも、この生活、実は消化器系や時には循環器系にまで大きな負担がかかっており、24時間フルマラソンは走り続けるのと同じくらいのエネルギーを消耗しています。

私たちがフルマラソンを走り続けていたら、いつかは動けなくなりますよね。それと同様に内臓も疲れが出てくると、消化不良をおこしたり、血管に炎症が起きたり、様々な疾患につながる症状にまで結びつくことがあります。

ファスティングはこうした内臓の働きを断食によって意図的に休息させるのが目的です。

ファスティングの目的と酵素ドリンク

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ファスティングの最大の目的は「体の内側を休ませる」ことでさまざまなメリットを得ることですが、なぜそんなファスティングに酵素ドリンクが必要なのでしょうか?ネット上で見つかった酵素ドリンクの効果は以下のようなものでした。

1. 酵素の補給

酵素ドリンクには、消化酵素や代謝酵素が豊富に含まれています。酵素は体内の生命活動に関わるほとんどの化学反応に影響を与えています。ファスティング中は食物摂取が制限されるため、体が十分な酵素を生成することが難しくなります。そこで、酵素ドリンクを飲むことで、体内の酵素を補充し、消化や代謝のプロセスをサポートすると言われています。

2. 栄養補給

酵素ドリンクは、多くの場合、果物や野菜、発酵食品から作られています。これにより、ビタミンやミネラル、抗酸化物質などの栄養素を豊富に含んでいます。ファスティング中にこれらのドリンクを飲むことで、栄養不足を防ぎ、健康を維持することができます。

3. エネルギー補給

ファスティング中にエネルギーレベルを維持することは重要です。酵素ドリンクは、自然な糖分やカロリーを含んでいるため、体に必要なエネルギーを供給し、疲労感を軽減するのに役立ちます。

4. デトックス効果

酵素ドリンクには、体内の毒素を排出するデトックス効果があると言われています。発酵食品や野菜、果物から作られたドリンクは、体内の老廃物や毒素を効果的に除去し、体を浄化するのに役立ちます。

でも、これら、一般的に言われる“酵素ドリンクの効果”は、間違って認識されているところがあるようです・・・。

酵素ドリンクのウソ・ホント

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筆者がカリフォルニアの大学で分子栄養学などを学んだ時に驚いたことのひとつが、「酵素を食べても体内で酵素になるわけじゃない」ということでした。

私たち人間の体が、糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素でできていますが、これらを生命として動かしているのが酵素です。酵素がほとんど全ての体内反応に影響しており、消化酵素などの有名なもの以外にも、例えば筋肉を動かすときや脳で思考するときまで酵素が必要となります。

日本人の多くは発酵食品などを摂り入れる文化がありますが、それは酵素を目的としたものです。ヨーグルトの乳酸菌、味噌や甘酒の酵母など、酵素は菌の中に多く存在するため、“菌”は体に良いというイメージも強いですね。

でも、実際、体内で利用される酵素は体内で必要な種類と量が生成されます。酵素ドリンクなどの説明に書かれているウソ・ホントを表にすると下記の通り。

ウソ×ホント〇
酵素ドリンクで酵素を補給できる。酵素を飲んでも酵素は補給できない。酵素は体内のタンパク質を原料として体内で生成される。酵素を飲んでも酸性の胃液によって活動がストップする。
酵素ドリンクは野菜や果物のビタミンやミネラルなどの栄養素を含んでいるため、ファスティング中の栄養補給になる。野菜や果物のビタミンやミネラルを摂取する場合、わざわざ発酵したものを摂り入れる必要はない。
酵素ドリンクの自然な糖質とカロリーでエネルギー補給ができる。酵素ドリンクに含まれる糖質は野菜やビタミンから来るものであり、酵素ドリンクとして飲むよりもフレッシュなものの方が自然な形といえる。
酵素ドリンクにはデトックス効果がある。デトックスというのは毒素を排出するという意味で使われるが、これは飲み物や食べ物ではなく、免疫細胞の働きである。免疫細胞も酵素によって動かされ、その酵素をサポートするのはビタミンやミネラルのため、それらを摂取しておけば酵素ドリンクを飲む必要はない。

このように、酵素ドリンクは発酵食品の文化が根強い日本のマーケットとして広まったものの、実際にファスティングで酵素ドリンクを飲む必要はないと言えます。

ピカベジ公式LINEでは、筆者が海外の論文などを用いた最新ファスティング情報などをメッセージさせていただいております!

酵素ドリンクは効果がない?

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酵素ドリンクには効果がないと言われることがありますが、その理由は多く分けて2つあるのではないかと考えられます。

1つが、そもそも酵素を飲んでも体内で酵素として働かないということ。

Wikipediaでの酵素ドリンクの説明は以下の通り。

“酵素は人間の細胞内で必要な時に必要なだけつくられるため、不足する事はなく、食べもので補う必要はない。そもそも、酵素は「生き物」ではなく触媒(化学反応を促すたんぱく質)であるため、熱や胃酸で触媒の働きを失い(失活)、アミノ酸に分解されてから血中に吸収される。したがって、「生きた」酵素がそのまま血液に入り、体内で作られる酵素の代わりに働くことはな。”

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B5%E7%B4%A0%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF

2つ目は、酵素はとても繊細で、加熱に非常に弱く、日本の衛生基準を守っているドリンクの場合、酵素は触媒の働きを失っていると考えられるため。

日本の食品衛生法では、販売する飲料を65℃以上で加熱処理することが義務付けられています。しかし、海外の大学などの研究によると、多くの場合、酵素は45℃を越えたあたりから変性し始めてしまうことがわかっています。

https://bio.libretexts.org/Bookshelves/Microbiology/Microbiology_for_Earth_Scientists_(Kirk)/09%3A_Kinetic_Controls/9.02%3A_Influence_of_pH_and_temperature_on_enzyme_activity

つまり、日本の衛生基準を満たすと、触媒活性している酵素を含有することが難しいと考えられるのです。

酵素ドリンクのメリットは?

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味噌汁や市販のキムチ、ヨーグルトなども加熱や胃酸の影響で酵素を摂り入れることは難しいですが、それでも腸に良い影響を与えるといわれるのは、プレバイオティックの効果が期待できるため。プレバイオティックは腸内の善玉菌の餌となる成分で、乳製品や食物繊維、または一部のオリゴ糖などが挙げられます。

ただしこれは不活性の酵素を飲むのが良いというわけではなく、プレバイオティックの効果を持つ食品であれば良いという認識のため、これまで酵素ドリンクを飲んでいなかった人がプレバイオティックの効果を求めて敢えて酵素ドリンクを飲む必要はないと言えるでしょう。

ファスティングは酵素ドリンクなしでOK!

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ここまでお伝えしてきたとおり、ファスティングは酵素ドリンクなしでおこなうことが可能です。

ファスティングの効果である、

●消化器系を休ませるための食事制限

は一番重要視するべき点ですが、それ以外に、

●酵素は摂れないけど酵素をサポートする補酵素(ビタミン・ミネラル)などを充分に摂取

することを意識して、酵素ドリンクなしのファスティングを実践してみてください。

酵素ドリンクなしでできるファスティング方法

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消化器官を休ませ、ビタミン類などを摂りながら、酵素ドリンクなしでおこなうファスティング方法は3選ご紹介します。

ジュースクレンズ(ジュースファスティング)

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ジュースクレンズは海外ではメジャーなファスティング方法の一種。簡単に言うと、野菜ジュースだけを飲むファスティング方法です。

ジュースはコールドプレスジューサーと呼ばれる特殊な搾汁機を使った製法のものが用いられます。コールドプレスジューサーは一般のジューサーよりも低速で機械の摩擦を最小限に抑えることで、栄養とうまみを最大限に残すことができる製法。

酵素を活性化させるためには補酵素であるビタミンやミネラルをできるだけ多く摂りつつ、胃腸を休めるために食物繊維を取り除く必要があります。

コールドプレスジュースはそんなファスティングの目的に適したジュースと言えるのです。

下記では実際筆者がおこなっているジュースクレンズのやり方をご紹介しています。

16時間ファスティング

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こちらは一日の内16時間ファスティングをして、8時間は普通の食事をおこなうという方法です。

実はファスティングをして一時的に細胞の栄養が枯渇した状態になると、「オートファジー」と呼ばれる自己分解が起こり始めます。

すると、悪性になったり変性したり、古くなったりした細胞から順番にタンパク質が分解されて新しく元気な細胞が作り出されるのです。

そして、そのオートファジーが活性化し始めるのが14~16時間と言わているため、16時間ファスティングも人気がある方法のひとつとなっています。

下記では16時間ファスティングのやり方などを詳しくご紹介しています。

1 DAYファスティング

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丸一日、完全な断食をして、水やノンカフェインのお茶などしか摂取しない方法もあります。こちらは上記の2つよりも少しハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。でも、より長く消化器官を休ませ、またオートファジーの活性をキープでき、一日だけの断食なら以外とスムーズにできる人も多いです。

ただし、やはりビタミンやミネラルなどの栄養が必要ですので、断食日の前後には消化が良くて栄養価が高い準備食・回復食を摂り入れるようにしましょう。

下記では準備食と回復食についてそれぞれ詳しくまとめています。

酵素ドリンクなしのファスティング成功への3つのポイント

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酵素ドリンクを使わなくてもファスティングが可能ですが、ぜひ以下のポイントもチェックしてみてください。

ポイント①添加物や残農薬に気を付ける

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この記事では何度も、ビタミンやミネラルの補給が大切であることをお伝えしましたが、そこで気を付ける必要があるのが、添加物や残農薬です。ビタミンやミネラルなどの補酵素が補える野菜ジュースやその他ドリンクがたくさん販売されていますが、体の毒となるような化学成分が含まれているとファスティングの逆効果に。

そのため、できる限り自分で無農薬の野菜からジュースを絞るのがベターですが、難しい場合には、

✓無添加

✓化学肥料不使用

✓原産地明記

などのチェックポイントを抑えて、体にやさしい製品を選びましょう。

下記では無添加・化学肥料不使用の手搾りコールドプレスジュースをご紹介しています。

ポイント②体を温める

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食べる量が減ると体が冷えやすくなります。特に女性の場合には体の冷えがひどくなると感じる人も多いようです。

そのため、ファスティング中はしっかり水分を摂りつつ、お風呂に浸かったり白湯を飲んだり、また軽い運動を摂り入れて体の冷えを改善しましょう。

ポイント③スケジュールをたてる

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以外と大事なポイントとなるのが、スケジュールをたててファスティグをおこなうことです。夜にお付き合いで会食に行く予定を調整したり、女性の場合は月経周期を避けるなど、あらかじめいつやるのか決めて置くことが成功のポイントとなります。

また、準備食や回復食を入れたファスティングの場合には、前もって食事の準備やストックを作って置くことも大切。

下記では準備食・回復食で使える万能メニューをご紹介しています。ぜひ併せてご参照ください。

まとめ

今回は酵素ドリンクなしでおこなうファスティング方法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?酵素ドリンクだけでなく、摂り入れるドリンクはご自身が好んで継続的に飲めるものにすることが大切。ぜひ、楽しみながらファスティングにトライしてみてください。

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この記事を書いた人

1988年4月28日生まれ。カリフォルニア在住。3児の母。
現在現地の大学院にて代替医療や細胞栄養学などを勉強中。健康・美容関連のライター歴は7年目となり、海外ならではの最新療法をお伝えしています。

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