最近デトックス効果を期待してファスティングに挑戦する人が増えています。とくに「ゆるファスティング」と呼ばれるファスティングはストレスフリーで腸内環境を整え、デトックス効果が期待できるとして人気が高まっています。
ファスティングとは?
ファスティングとは、食事の摂取を制限することで、免疫細胞の活性化を促進する食事療法のひとつです。一定期間わたり固形物の摂取を控え、液体のみを摂取する形で行われます。ファスティングの目的は、消化器官を休めることで、体内の老廃物や毒素を排出が期待できるため、デトックス作用が注目されてファスティングを取り入れるひとが増えています。
ファスティングの種類と特徴
ファスティングにはさまざまな種類があります。例えば、水だけを摂取する「ウォーターファスティング」、ジュースを摂取する「ジュースファスティング(ジュースクレンズ)」、半日程度の「16時間ファスティング」など。特に最近は「ゆるファスティング」という方法も浸透してきています。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、自分のライフスタイルに合った方法を選ぶことが重要です。
ゆるファスティングとは?
健康や美容の目的でおこなわれるファスティングは海外発祥の文化ですが、ゆるファスティングは日本独自の言葉です。
厳格なファスティングに比べて、より柔軟で取り組みやすい方法のため、ファスティング初心者はもちろん、毎週や毎月継続的にファスティングをおこないたい人にも取り入れられています。
ゆるファスティングは全く何も食べない断食ではなく、
- 16時間ファスティング
- ジュースクレンズ
など、1日未満や特定の水分で栄養素を取り入れながらおこなうファスティングを指します。こちらについては、記事の後半で詳しいやり方をご紹介します。
ゆるファスティングのメリット
ゆるファスティングには以下のような多くのメリットがあります。
- 無理なく続けられる。 厳格なファスティングに比べて、ゆるファスティングは食事の時間や内容を調整するだけで済むため、生活リズムを崩さずに続けやすい。
- 体内のリセット。 消化器官を休めることで、体内の老廃物や毒素が排出されやすくなり、体全体のリセットが図れる。
- 腸内環境の改善。毎日たくさん食べていると消化器官は常に消火作業に追われています。でも一時的に食事がストップすることで腸内環境が調う時間が作られ、腸内環境が改善が見込めるのです。免疫力の向上や消化吸収の効率化が期待できます。
ファスティングのデトックス効果【科学的証明】
ファスティングにデトックス効果について、世界中にさまざまな論文もあります。
2018年の4月に発表された論文では、断食と炎症反応について研究された内容が記載されています。断食が体内の炎症反応を減少させ、抗酸化作用を高めることが示されています。断食に参加した被験者は、断食をすることで血中のCRPやIL-6が減少したことがあきらかになりました。これらは体内で炎症反応がある時に増加する物質です。
また、同研究では抗酸化作用の増加も認められ、細胞に有害なフリーラジカルを除去する働きが活性化されたことがわかりました。
参考:Effects of Fasting on Inflammation and Antioxidant Activity
また2014年に発表された研究では、肝臓内に存在する解毒酵素である、グルタチオンS-トランスフェラーゼやシトクロムP450などが、有意に活性化されたことがわかりました。これらの酵素は体内に侵入した毒素を代謝・排出する働きがあります。
この研究結果は、断食が肝臓の解毒能力を高め、全身のデトックスに有効であることを示しています。研究の詳細は、実験動物や人間の被験者を対象に行われました。断食プログラムを実施した後、肝臓組織を分析した結果、解毒酵素の活性が顕著に上昇していたことが観察されました。また、血液中の毒素濃度の減少も確認され、体全体のデトックス効果が証明されました。
参考:Fasting Enhances Detoxification Enzyme Activity in Liver
こうした理由から、デトックス効果を求めてファスティングを取り入れる人が増えているのですね。
また、【ピカベジ】公式LINEでは、こうしたファスティングの最新情報や専門知識を用いて、著者が実際にメッセージをお送りしています。気になる方はぜひご登録ください。
ファスティングと腸内環境を整える?
ファスティングは、腸内環境にも大きな影響を与えます。毎日1日3食の食事を摂ると、消化器官の一部である腸も24時間常に消化と吸収のために働き続けなければいけません。でも内臓も人間と同じように、常にフル稼働していたら疲れてしまいますし、病気にもなりやすくなります。腸内環境の改善は、健康維持や病気予防に重要なため、腸活などで腸に良い食事を摂るのも大切ですが、腸を休ませることもとても重要なのです。
腸内フローラのバランス改善
ファスティングにより、腸内の有害菌が減少し、善玉菌が増加することが知られています。これにより、腸内フローラのバランスが改善され、消化吸収がスムーズになります。また、腸内フローラのバランスが整うことで、免疫力の向上や肌の健康維持にも寄与します。
腸内デトックス
ファスティングによって消化器官が休息することで、腸内の老廃物が排出されやすくなります。これにより、腸内のクリーンアップが進み、デトックス効果が期待できます。特にゆるファスティングは、腸内環境を整えるための手軽な方法として人気があります。
ゆるファスティングの具体的な方法
ゆるファスティングは、初心者にも取り組みやすい方法です。以下に具体的な方法を紹介します。
16時間ファスティング
最も一般的なゆるファスティングの方法は、「16時間断食」です。これは、1日のうち8時間だけ食事を摂り、残りの16時間を断食時間とするものです。例えば、朝食を抜いて昼食と夕食を摂るパターンや、夕食を早めに済ませて翌日の昼食まで断食するパターンがあります。
また、16時間ファスティングは2日間/1週間の感覚でおこなう方法が有効的と言われています。準備食や回復食も必要ないため、より手軽で初心者さん向きのゆるファスティングです。
下記では16時間ファスティングのやり方について詳しくご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
ジュースクレンズ
ジュースクレンズは1日以上を野菜ジュースだけで過ごすファスティング方法です。アメリカで大流行した方法のひとつで、2時間置きに栄養価が高くておいしいジュースを飲めるため、通常の断食よりもストレスフリーにおこなうことができます。
ジュースクレンズで用いられるのはコールドプレスジュースです。これは低速回転で野菜に摩擦を欠けずに絞る方法を用いたジュースで、栄養素やうま味を最大限に残しています。
デトックス効果が期待できるファスティングですが、実は身体の代謝にはビタミンやミネラルが必要不可欠。でも日頃よほど健康的な食事を心がけている人以外、現代の日本人のほとんどがビタミンやミネラル不足だと言われています。
自然由来の栄養素を摂れるジュースクレンズは、内臓を休ませながら体内クレンズを促せるゆるファスティングのひとつです。
ジュースクレンズ詳しい方法や効果は下記のリンクから詳しくご覧ください。
まとめ
今回はファスティングのデトックス効果やゆるファスティングについてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?まだ本格的な断食が勇気がないけど、デトックスしたい!という方はぜひ挑戦してみてくださいね。