ファスティング回復食『2日目』の食事内容やポイント、注意点について詳しくご紹介します。ファスティング成功の為に欠かせない回復食。2日目は固形物を少しずつ取り入れはじめる大事な日です。詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ファスティングの回復食について
ファスティングの回復食とは、その名の通り、ファスティング(断食)が明けてから“回復”していく為の食事です。
ファスティングのメリットのひとつと言えば、内臓が休息をとれることにあります。特に72時間以上のファスティングでは、消化器系に対する使用エネルギーが激減することから、胃や腸などがしっかりお休みを取れていることがわかります。
休息中だった消化器系に大きな負担がかかる、脂っこいお肉やチーズ、大量の食物繊維やお砂糖などは、胃もたれの原因になるだけでなく、消化器自体を傷つけることにもつながります。さらに、消化に大量のエネルギーが必要とされるため、疲労感や倦怠感が続くことも予想されます。
また、ファスティング中には糖質が枯渇し血糖値が低下しています。その状態でファスティング後すぐに普段の食事に戻すと、糖質が急速に吸収されてしまい、リバウンドや体重増加の原因になったり、肌荒れや胃腸の不調、血糖値の急上昇などが起こる可能性があるのです。
回復食は、ファスティング中のドリンクなどにこだわる以上にとても重要な物と言えます。ファスティングをはじめる前にしっかり準備しておくのがおすすめです。
回復食についてさらに詳しく解説しているまとめ記事はこちら。回復食3日間のメニューや万能レシピ、具体的な食品のメリットデメリットも盛りだくさんでお伝えしています。
ファスティング回復食2日目NGメニュー
回復食2日目のメニューについて調べてみると、ネット上にはさまざまな情報がありますね。多くの場合、動物性製品は摂らずに固形物の食事に戻していく場合が多いようです。
カリフォルニアで細胞栄養学や代替医療を学んでいる私としても、動物性食品を摂らない方がベターだと考えています。タンパク質と脂質が組み合わされている動物性食品は消化にかなり時間がかかるだけでなく、代謝の際に発生する毒素(アンモニア)を尿素に変える為にたくさんの酵素を用いることになります。年齢と共に枯渇する酵素の消耗が激しい動物性食品の消化は、栄養の“吸収”ではなく、むしろ“消耗”と呼ばれるほど。
そのため、体がクリーニングされた状態のファスティング後には、できるだけ体の刺激や負担とならない物を選ぶようにし、以下の物は避けるようにしましょう。
- 梅干しやお酢
- グルテン(小麦粉)
- 味や塩分が濃いもの
- 不溶性食物繊維が多いもの
- 脂っこい食べ物
- 動物性製品全般
- 乳製品
- 食品添加物
- アルコール
- カフェイン
- 農薬
よく回復食に梅干しを取り入れている方も多いですが、私としては塩分や酸を考えると、胃への刺激が強いのではないかと考えます。
おすすめとしては野菜や果物を使ったジュースや、不溶性食物繊維が少ないスムージーなどです。自宅でジュースを作る場合は、できるだけ“絞り”ジュースにするのがおすすめ。特に野菜を使う場合は、不溶性食物繊維が腸を刺激してしまう場合があるので、できるだけ取り除くようにしましょう。スムージーの場合にも不溶性食物繊維が少ないものを選び、牛乳やヨーグルト、お砂糖などの使用を控えることが大切です。
もし自宅に器具がない場合や忙しくて自分で作ることができない場合は、市販のものを取り入れるのも◎。ただ、この時に注意すべきなのが、その成分表示です。
特に日本では無農薬と書いてある製品に食品添加物が含まれていたり、添加物不使用というもの原材料がオーガニックかわからない場合も多々あります。
せっかく断食をして体内をきれいにするのですから、農薬や化学成分はなるべく避けるように気をつけましょう。
回復食で無農薬・無添加の食品を選ぶのは、ファスティングの目的の一つでもあるオートファジーを活性化させるために、とても重要なポイントです。無農薬製品とオートファジーの関係については、こちらの記事もご参照ください。
ファスティング回復食2日目におすすめのメニュー
それではいよいよ、ファスティング回復食の2日目におすすめなメニューをご紹介します。食事の準備やコストを抑える為に、できるだけ回復食一日目やファスティング中、準備食などにも取り入れられるものを考慮しています。先ほどの注意事項も併せてぜひ参考にしてみてくださいね。
ファスティング一日目の食事についてはこちらの記事も併せてご参考ください。
ファスティング回復食2日目『朝』
【10倍粥1/2杯 野菜/果物のジュース(+野菜スープ/味噌汁)】
ポイント:“朝”は代謝が促される、“老廃物が出る時間”と言っても過言ではありません。健康な人が朝に便意があるのも、“老廃物が出る時間”のおかげです。回復食の一日目に少し食事をしている為、2日目の朝は空腹感が強い人もいるかもしれませんが、おかゆは1/2杯に抑えておきましょう。朝のうちはエネルギーを『排出』に誘導するため、消化が良く、しっかり栄養補給できる野菜や果物のジュースなどを活用すると便利です。
ジュースと少量のおかゆだけでは空腹感が辛いと言う方は、やわらかく煮込んだ野菜スープやお味噌汁などを追加してください。回復食一日目にたくさん作っておくと◎。ただしスープのみでは栄養が不十分だと感じます。なぜなら野菜は、鍋でくつくつと煮てしまうと、多くのビタミンやその他補酵素が失われてしまう為です。
フレッシュジュースに含まれる単糖類はスムーズに血中から細胞へ移動し、エネルギー源となってくれます。
無農薬・無添加の野菜や果物のジュースはその他回復期だけでなく、ファスティング中の栄養補給や準備食にも取り入れることができます。ご自宅でジュースを作るのはもちろん、安心して飲める製品をあらかじめ多めに用意しておくのも便利ですね。
回復食で実際に使える万能レシピはこちらをご参照ください。
ファスティング回復食2日目 昼
【10倍粥+野菜スープ/味噌汁+果物or野菜orスムージー】
ポイント…味付けはシンプルにお塩のみか、もしくは少しお味噌を落としてもOK。だしはカツオなどの動物性製品を使わず、昆布やシイタケ、無添加の野菜コンソメなどがおすすめです。
少しずつ固形物を取り入れはじめるタイミングです。ただし、できるだけ塩分を加えたくないため、そのまま食べる場合は果物の方が食べやすいかもしれません。きゅうりなどにほんの少しお塩をふっていただくのも◎ 食が進まない場合はスムージーにしてお召し上がりください。
ファスティング回復食2日目 夜
【10倍~5倍おかゆ+野菜スープorお味噌汁+果物or野菜orスムージー+食物性タンパク質】
ポイント…おかゆは10倍粥から5倍程度のものがおすすめです。10倍粥は米:水が1:10、5倍粥は1:5の割合で炊きます。日本ではおかゆは消化に良いと言われていますが、実は複合糖質であるため、生の果物や野菜の糖質となどに比べると消化に負担がかかる糖質に分類されます。そのため、一日目は10倍粥にし、2日目3日目に少しずつ濃度を高くしていきましょう。
≪10倍粥の作り方≫
材料 | ・米 大さじ5杯 ・水 750ml |
作り方 | ①材料を鍋に入れ、中火で10分ほど加熱。 ②沸騰したら30~40分ほど弱火で加熱。 ③加熱が終了したら15分ほど蒸らして完成。 |
完成量 | 675ml (約3~4食分) |
植物性タンパク質にはナッツや豆類がありますが、できれば豆腐や豆乳など、消化負担が軽減できるものがおすすめです。
そのほか、回復食では“すっきり大根”などが話題です。下記の人気記事を合わせてご覧ください。
ファスティング回復食2日目の過ごし方
適度な運動を取り入れ、良質な睡眠を意識するようにしましょう。
ファスティングをおこなうと、神経が過敏になります。体の神経の多くは、運動を除くと、感情と消化に多く利用されています。そしてこのうち消化をお休みすると、感情の神経がより敏感になると言われているのです。
仕事や普段の生活は変えられませんが、神経を刺激すると言われるブルーライト(スマホやPC)の使用をできるだけ控え、五感を使ってリラックスした時間を過ごすのが大切。また、日光に15分ほどあたってビタミンDとセロトニンを生成させることができれば、よりベターです。
ファスティング回復食2日目を成功させるポイント
ファスティング回復期の失敗例として、「やっと食べられる!」という思いから、それまで我慢していたラーメンやお菓子、ジャンクフードなどを、ここぞとばかりに食べてしまう人がいます。
でも、上述でもお伝えしてきた通り、ファスティング中は内臓が休憩していたため、消化器系に負担のかかる食事はNG。回復食中もファスティングの延長であると考え、しっかりと計画を立てて食べ進めて行くのがおすすめです。
ただし、こうした食欲を抑えることは、ストレスにもつながってしまう場合も…。そうした場合は、味覚以外の五感を利用して、神経を別の方向へ向けてみましょう。
たとえば波の音や、雨音、キャンドルの炎は1/f ゆらぎという周波数(または振動数)を保っています。これらは生命の神経信号と同じリズムを刻んでいるとされ、そのため視覚や聴覚を通してリラックスすることができます。湯舟にアロマなどを垂らせば、嗅覚と触覚を刺激することもできますね。
神経が過敏になっている回復食2日目には、こうした工夫をしてみるのもおすすめですよ。
回復食3日目 朝昼晩の食事を詳しく解説
まとめ
今回はファスティング後の回復復食2日目についてお話しましたが以下いかがでしょうか?少しずつ固形物を交えた食事がスタートするため、体調の変化に耳を傾けながら、自分に合った食事を選んでくださいね。