ジュースクレンズとは一定期間、固形物を食べずに、その替わりにジュースを飲んで消化器官を休めるファスティング方法のひとつです。ジュースを飲む理由や効果、やり方を徹底解説していきます。
ジュースクレンズとは?
ジュースクレンズとは、「ジュースで身体をクレンズする=キレイにする」という意味です。ただし、実際はジュースで体内キレイにするというよりも、消化器官などを休めて免疫力や老廃物の排出力を高めることで、身体のデトックスをすることが目的のファスティング方法のひとつです。そのため、ジュースファスティングなどと呼ばれることもあります。一定期間、固形物を摂らずに、野菜ジュースで栄養を補いながら消化器系を休めます。
毎日ほぼ24時間フル活動している消化器官は、現代人の食生活ではなかなか休むことができません。ずっと働き続けている消化器は多くのエネルギーを消耗するだけでなく、次第に消化機能の衰えや内臓自体の炎症や負傷につながります。
消化器官を休ませるということが、健康維持にとても重要。ジュースクレンズは一般的な断食やファスティングよりも気軽におこなえて、ビタミンやミネラルを補いながら消化器を休憩させられる方法なのです。
ジュースクレンズの人気が急増中?
現在、美容や健康目的でジュースクレンズを取り入れる女性が急増しています。
ジュースクレンズとはアメリカの栄養学者、ノーマン・ウォーカーによって提唱されたジュースクレンズ。ノーマン氏の著書『フレッシュ・ベジタブル・フルーツジューシング』(1936年)などでは、ジュースクレンズによる病気の予防や健康促進などについて、詳しく書かれています。
また、2000年以降には、アメリカの人気海外ドラマで主人公の女性が美容目的でジュースクレンズを取り入れていたり、ヘルスケアのドキュメンタリーでもジュースクレンズのデトックス効果やメリットが挙げらたりしたことで、再注目を浴びるようになりました。
現在も海外では美容や健康のトレンドのひとつとなっており、日本でも体験者が急増中です。個人のライフスタイルに併せて取り入れることができるジュースクレンズは、セルフケアが広まりつつある日本でも、もっと普及することが予想されています。
ジュースクレンズがおすすめなのはどんな人?
- 最近身体がだるい
- 集中力や記憶力の衰えを感じる
- 胃もたれやむかつき
- 便秘や下痢
- 食欲のムラ
- イライラや不安
- 痩せにくい
- 代謝が悪い
- 疲れ顔が治らない
こうしたお悩みがあるひとは消化器系を含む内臓が疲れ気味の可能性があります。体内の疲れはまず、代謝や老廃物の排出、回復や修復などを停滞させてしまいます。それが続くと、精神的、または肉体的なお悩みとなって、現れるようになるのです。
ジュースクレンズのやり方
ジュースクレンズのやり方はとっても簡単。普段の食事を摂らずにジュースに置き換えればOK。ジュースクレンズする日の前後に準備食と回復食を追加するだけ!また、1日に飲むジュースの量は2L~2.5Lが推奨されています。
ワンデイ(1日)ジュースクレンズの場合の参考例:
1日目 | 準備食 |
2日目 | ジュースクレンズ日 |
3日目 | 回復食 |
となり、1日のジュースクレンズで3日間のセットとなります。
ジュースクレンズは1日から数日間にわたっておこなう場合もあり、日数によって準備食と回復食に日数にも変動があります。下記ではさらに詳しいやり方を説明していますので、ぜひ合わせでご参照ください。
ジュースクレンズは意味がない?
「消化器を休ませたいなら何も摂らない方がいいんじゃない?」と思った人もいるかもしれません。実際、水以外のなにも摂取しないファスティングの方が、内臓を確実に休ませることができるでしょう。
また、糖質などのエネルギー源を摂取しない断食では、細胞が飢餓状態になります。するとオートファジーの働きで細胞が自己消化をはじめ、古くなったり変性した細胞がリサイクルされます。つまり、完全に何も摂らないファスティングの方が、毒素や老廃物の排出などに適していると考えられるのです。
ネット情報などを見ていると、サプリやドリンク、ジュースなどの影響でデトックスできるというような内容をみることがありますが、実はほとんどの場合、これに対する生理学根拠はありません。
カリフォルニアで栄養学を学んできた私としては、飲むことによるデトックス効果というよりも、食べないことによる「身体本来が持つデトックス機能を促す」というのが正しい認識です。
「じゃぁやっぱり、ジュースを飲むより食べない方がいいということなの?」
という、必ずしもそれが正しいというわけでもありません。
ジュースクレンズならではメリットとは?
確かに、何も食べないファスティングでは、細胞が飢餓状態になることで起こるメリットは大きいです。
ただし、ジュースクレンズでは、ビタミンやミネラルなどの“補酵素”を摂取できるというメリットがあります。
ビタミンやミネラルが補酵素と呼ばれる理由は、「酵素のサポートをする働き」があるためです。酵素は食べたものが消化するのはもちろん、それらがエネルギーに変換されるのも、老廃物が生成・回収・排出されるまでのすべての工程、免疫や思考、体温の調整や記憶など、身体の生命活動のほとんどに関わっています。
そしてこの生命活動の源である酵素をサポートするのが、ビタミンやミネラルというワケなんです。
ジュースクレンズでは、良質なビタミンやミネラルを摂取しながら内臓を休ませることで、体内の酵素の働きをサポートが期待できると考えられています。
また、ジュースを飲めるということで、ファスティングのハードルが下がり、結果的に継続できているというひとも多いです。
- 普段から野菜不足が心配
- 美容面で栄養素を欠かしたくない
- 完全な断食には抵抗がある
- ファスティングの練習をしたい
こんなひとは、ぜひジュースクレンズのメリットを活かしてみてください。
サプリや他のドリンクでは意味がない?
ジュースクレンズが推奨されている大きな理由のひとつが、自然の栄養素を摂取できるという点です。
サプリメントはいくら自然成分を使っていても加工食品です。必要な成分を抽出した人口的なもののため、薬と同じように肝臓に負担をかけることが懸念されます。
また、酵素ドリンクなどを取り入れる場合もありますが、酵素のほとんどは胃で消化されてしまうため、飲んだ酵素が細胞に取り込まれることはありません。
それに対し、絞った野菜や果物のジュースは、自然の栄養をそのまま摂取できるだけでなく、良質で吸収消化の早い糖質が摂取できるため、エネルギー補給をすることができます。
ジュースクレンズにはコールドプレスジュースが良い理由
コールドプレスジュースが良い理由は、野菜や果物の栄養素をできる限りキープすることができるためです。
野菜や果物に含まれるビタミンやミネラルは、加熱に非常に弱いという特徴があります。
通常のジューサーでは、熱や摩擦によって補酵素や本来のうまみが失われやすいのに対し、コールドプレス製法ではそれらを最大限に保つことができると言われています。
ジュースクレンズで絶対注意したいこと
ジュースクレンズはジュースでカラダをキレイにすることが目的です。そのため、ジュースの品質は絶対に注意したいポイントのひとつ。
残農薬が心配される野菜や果物、添加物が含まれる製品などを取り込んでしまえば、クレンズどころか体内をさらに汚してしまうことに・・・消化器官にも負担をかけてしまいます。
自分でコールドプレスジュースを作る場合には、生産者の顔が見える無農薬の原材料を。ジュースを購入する場合には、原材料の情報が明確、かつ添加物不使用のコールドプレスジュースを選びましょう。
まとめ
今回はジュースクレンズについて徹底解説していきましたが、いかがでしたでしょうか?気になるお悩みがあるひとも、健康を改善したいひとも、ぜひチャレンジしてみてくださいね。