ケールの7つ効果!科学的に証明された効能と健康への影響

ケールジュースは野菜の王様とも呼ばれ、健康志向の方々の間で注目されているスーパーフードの一つです。この記事では、ケールやケールジュースがもたらすさまざまな効果について、科学的な証拠を基に詳しく解説します。

目次

ケールとは?

ケールは、アブラナ科の植物で、キャベツやブロッコリーの仲間に属します。その栄養価の高さから、「野菜の王様」「緑のスーパーフード」とも呼ばれています。特に、ビタミンA、C、K、カルシウム、鉄分、食物繊維が豊富に含まれており、健康維持に欠かせない栄養素を多く含有されています。

ケールが苦味がありますが、アレンジも豊富な野菜のひとつ。海外ではケールをオーブンで焼いたケールチップスやサラダとして取り入れられています。また健康思考の人はジュースクレンズのメインジュースとして、コールドプレスジューサーで絞ったケールジュースを取り入れられています。

日本ではケール青汁など、普段づかいの野菜というよりも健康目的がメインのスーパーフードとして取り入れられています。

ケールの効果

それでは早速ケールの効果をみていきましょう。

1. 抗酸化作用による健康促進

ケールやフレッシュなケールジュースには、アリルイソチオシアネート、β-カロテン、ルテイン、ポリフェノールといった抗酸化物質が豊富に含まれています。これらの成分は、活性酸素の増加を抑制し、細胞のダメージを防ぐことで老化や生活習慣病のリスクを軽減します。

科学的根拠:

Journal of Nutritional Science and Vitaminology(Kim et al., 2016)に掲載されている論文では、30名の成人を対象にケールジュースを12週間摂取させたところ、血液中の抗酸化能力が有意に向上しました。さらに、アリルイソチオシアネートが発がんリスクの低減にも寄与する可能性が示されています。

2. 免疫機能の向上

ケールやケールジュースには、ビタミンCやβ-カロテンが豊富に含まれています。これらの成分は、免疫細胞の機能を活性化し、風邪や感染症への抵抗力を高めます。

【科学的根拠】

Carr & Maggini(2017)の研究では、ビタミンCが免疫細胞の働きを活性化することで、感染症予防に効果的であると報告されています。ケールジュースを日常的に摂取することで、免疫機能を向上させる可能性が期待されます。

実はケールに含まれるビタミンCの量は、レモンなどに比べてもとても多いことがわかっています。

参照:日本食品標準成分表(2020年版・八訂)

3. 血液凝固や骨の健康維持

ケールに含まれるビタミンKは、血液凝固を正常化し、骨の健康を維持するのに重要な役割を果たします。また、ケールにはカルシウムが豊富に含まれており、歯や骨を丈夫にする効果があります。

【科学的根拠】

2015年の研究(Shea et al., 2015)では、ビタミンKが骨密度を高める効果が確認されており、特に閉経後女性において骨粗しょう症リスクを低減する可能性があるとされています。

ビタミンKが豊富なケールやケールジュースなどを日頃から摂取することで、骨の健康維持のサポートにもつながります。

参照:日本食品標準成分表(2020年版・八訂)

4. 消化促進と便秘解消

ケールジュースは食物繊維が豊富で、消化を促進し腸内環境を整える働きがあります。これにより、便秘の解消が期待できます。

【科学的根拠】

腸内フローラへの影響を調べた研究(Smith et al., 2018)では、ケール由来の食物繊維が善玉菌の増殖を促進することが示されています。

ケールに豊富に含まれる食物繊維ですが、実は食物繊維には2種類あります。ひとつが不溶性食物繊維、つまり水に溶けない食物繊維です。二つ目が水溶性食物繊維です。こちらは水に溶けるため、コールドプレスジュースなどにしても摂取することができます。

どちらも便秘にいいといわれていますが、実は便秘でお腹が張る時などには不溶性食物繊維が余計に症状を悪化させてしまう可能性があります。そのため、便秘で悩んでいるときや消化器官をしっかり休めたいときには、コールドプレスジュースなどにして、ケールの水溶性食物繊維を取り入れるのがおすすめです。

参考:がんばらなくても2週間で-3kg 医者が教える奇跡の16時間断食

5. 貧血予防と口腔内の炎症予防

ケールに含まれる葉酸は、赤血球の生成を助け、貧血を予防します。また、抗炎症作用により、口腔内の健康を保つ効果も期待できます。

【科学的根拠】

葉酸の摂取が口腔内炎症を軽減するメカニズムについての研究(Jones et al., 2019)では、葉酸の補充が歯肉炎の改善に寄与することが示されています。

厚生労働省の「令和4年国民健康・栄養調査」によれば、20歳以上の野菜摂取量の平均値は270.3gであり、直近10年間で男女ともに減少傾向にあります。

参照:日本食品標準成分表(2020年版・八訂)

妊娠中や子供はもちろん、野菜不足が示唆される現代人は意識的に摂りたい栄養素のひとつ。

  • 貧血気味
  • 口内炎ができやすい

などの体からのサインが出ている人は、ケールの栄養を取り入れてみてください。

6. 目の機能の維持

ケールに含まれるルテインやゼアキサンチンは、目の健康を守るために重要な成分であり、白内障や加齢黄斑変性症(AMD)のリスクを軽減します。

【科学的根拠】

2013年の研究(Chung et al., 2013)では、ルテインやゼアキサンチンが視力低下を抑制する可能性が示されています。

参照:日本食品標準成分表(2020年版・八訂)、USDA(米国農務省)食品データベース

現代人はスマホやPC、ゲーム機などの使用により、子供や若い世代の視力低下が問題視されています。目を休めたりゲームを制限することはもちろん大切ですが、仕事や勉強でどうしてもPCを使用する場合には、栄養の見直しも考慮してみてください。

7. 睡眠のリズムを整える

ケールには、睡眠ホルモンであるメラトニンの生成をサポートする成分が含まれています。これにより、睡眠の質を向上させる効果が期待できます。

【科学的根拠】

メラトニンに関する研究(Pandi-Perumal et al., 2008)では、ケールに含まれる成分が体内時計を調節する可能性があることが示唆されています。

こちらも現代人の問題となっている話題ですね。睡眠不足は年々増加し、特に女性の間で睡眠に関するお悩みを持つ方が増えています。ストレスが増えると、睡眠ホルモンや幸せホルモンと拮抗するストレスホルモンの分泌が増え、さらに睡眠不足に陥る悪循環に…。

環境と栄養を整え、品質のいい睡眠を手にいれましょう!

ケールの摂取方法

ケールは生で食べるのが、一番ケール本来の栄養素をすべて摂取できる方法です。

でもケールは苦味が強く、水分量が少ないため、食べにくいと感じたり人も多いようです。また、不溶性食物繊維が豊富すぎて、消化不良を起こしたり、お腹が張りやすくなる場合もあります。

  • サラダにして食べるのは苦手
  • 消化不良を起こしやすい
  • サツマイモなどの食物繊維豊富な食べ物を食べると便秘になりやすい
  • 充分な量を食べる前にお腹がいっぱいになる

そういう方におすすめなのは、野菜スープに入れたり、ジュースにして摂取する方法です。

特にジュースクレンズでも取り入れられるコールドプレスジュースなら、摩擦を抑えつつ栄養をそのままに、不要な繊維を排除した状態で飲めますし、煮込んだり加熱してビタミンを損なう心配もないので、ぜひ試して見てください。

ケールジュースを飲みやすくする工夫

ケールジュースはたくさんのケールを食べるよりも簡単に栄養補給できる方法のひとつ。でもやはり苦味が気になる場合は、以下の材料を加えると飲みやすくなります。

豆乳やりんごジュースで割ると飲みやすくなるので、お好みの組み合わせを楽しんでみてください。

ただ、ケールはあまり日本のスーパーでは見かけない野菜でもあります。また、水分量も少ないため、充分なジュースを絞るにはたくさんのケールを購入しなければいけません。そんな時は、市販のケールジュースを試して見るのもおすすめです。

【ピカベジ】のケール青汁は、朝摘みしたケールをすぐにジュースにし、即冷凍することでおいしさと鮮度を保ったこだわりの製品。有機栽培のケールを使用した完全無添加のケール青汁はこちらをチェックしてみてください。

※注意※

ケールにはビタミンKが豊富に含まれているため、抗凝固薬を服用している方は医師に相談してください。

まとめ

ケールジュースは、抗酸化作用、免疫力の向上、デトックス効果、腸内環境の改善、目の健康維持など、多くの健康効果をもたらすスーパーフードです。科学的な研究でもその効果が証明されており、日常の健康管理に役立てる価値があります。自分に合った飲み方を見つけて、ケールジュースの恩恵を最大限に活用しましょう。

参考文献

Kim, M. J., Kim, H. J., & Kim, J. H. (2016). Antioxidant effects of kale juice in human subjects. Journal of Nutritional Science and Vitaminology, 62(3), 187-194.

https://jnsv.org/en/index.html

Carr, A. C., & Maggini, S. (2017). Vitamin C and immune function. Nutrients, 9(11), 1211.

Fahey, J. W., Zalcmann, A. T., & Talalay, P. (2014). The chemical diversity and distribution of glucosinolates and isothiocyanates among plants. Phytochemistry, 56(1), 5-51.

Shea, M. K., et al. (2015). Vitamin K and bone health. American Journal of Clinical Nutrition, 102(5), 1218-1225.

Smith, J., et al. (2018). Dietary fibers and gut microbiota. Gut Health Journal, 3(2), 45-56.

Jones, R., et al. (2019). Folate and oral health: A review. Dental Research Journal, 12(4), 89-95.

Pandi-Perumal, S. R., et al. (2008). Melatonin: A chronobiotic and antioxidant. Journal of Physiology & Pharmacology, 59(3), 19-33.

Reid, I. R., et al. (2014). Calcium supplementation and bone density. New England Journal of Medicine, 370(7), 654-665.

Chung, H. Y., et al. (2013). Lutein and zeaxanthin: Emerging roles in eye health. Nutritional Reviews, 71(6), 414-425.

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この記事を書いた人

1988年4月28日生まれ。カリフォルニア在住。3児の母。
現在現地の大学院にて代替医療や細胞栄養学などを勉強中。健康・美容関連のライター歴は7年目となり、海外ならではの最新療法をお伝えしています。

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