ここではファスティングをどれくらいの頻度でおこなえばいいのか解説していきます。ファスティングのやり方や頻度は目的によって異なります。どのくらいの頻度でおこなえばより効果的なファスティングをおこなえるのか、ぜひチェックしてみてください。
ファスティングの目的と種類

ファスティングを習慣的におこなっている人はもちろん、これから始めようとしている人にもそれぞれ目的がありますよね?ファスティングにはさまざまな効果があり、どの目的を達成したいかによって、やり方や頻度も異なります。
今回は、主に下記の5つの目的に対して、より効率的にファスティングをおこなうためのやり方と頻度を解説していきます。
- 1.ダイエット目的
- 2.健康維持・ヘルスケア
- 3.疲労回復
- 4.美肌・アンチエイジング
- 5.便秘の改善
また、今回は比較的簡単で継続しやすく、初心者から上級者にもおすすめな
- ‐16時間ファスティング
- ‐ジュースクレンズ
- ‐一日ファスティング
の3つのやり方を用いて、それぞれの頻度をお伝えしていきます。
まずは全ての目的とやり方、そして頻度を一覧にしてみました!それぞれの詳しい解説やコツは意向の項目でお伝えしていきます。
目的×やり方×頻度一覧
目的 | やり方 | 頻度(回) |
ダイエット | 16時間ファスティング | 週5~7 |
ジュースクレンズ | 月2~4 | |
一日ファスティング | 月2~3 | |
健康維持 | 16時間ファスティング | 週3~5 |
ジュースクレンズ | 月1~2 | |
一日ファスティング | 月1~2 | |
疲労回復 | 16時間ファスティング | 週2~3 |
ジュースクレンズ | 月1~ | |
一日ファスティング | 月1~ | |
美肌・アンチエイジング | 16時間ファスティング | 週2~3 |
ジュースクレンズ | 月1~2 | |
便秘改善 | 16時間ファスティング | 週4~6 |
ジュースクレンズ | 月1~2 |
ファスティングのやり方

今回ご紹介する3種類のファスティングのやり方を簡単のご紹介します。それぞれ詳しい内容は別途詳細記事をご用意していますので、気になる方はそちらも併せてご参照ください。
16時間ファスティングのやり方
1日のうち16時間断食し、8時間の間に食事を摂るというシンプルな方法です。16時間の断食中は睡眠の時間を含めることができ、8時間は基本的には好きなものを食べてOK。だたし、脂っこいものや過度な飲酒などはNGです。16時間ファスティングは気軽にはじめられる方法ですが、間違った認識から「効果がなかった」と残念に思う人も多いよう。下記で詳しくお伝えしているので、ぜひ参考にしてみてください。

また【ピカベジ】では16時間ファスティングによるダイエットについて、医師で「16時間断食~頑張らなくても2週間で-3kg~」の著者でもある石原新菜先生にインタビューをさせていただいています。詳しくは下記からご覧ください。

ジュースクレンズのやり方はこちら
ジュースクレンズはその名の通り、「ジュースで体をクレンズ(掃除)する」ために用いられるアメリカ発祥のファスティング方法です。ここで用いられるジュースは主にビタミンやミネラルを豊富に保持したまま絞られるコールドプレスジュース。体内を掃除してくれる酵素を活性化する補酵素(ビタミンやミネラル)を取りながら断食することで、デトックス効果が期待できると、海外セレブや健康思考の人たちの間で長く愛されている方法です。また数時間置きに栄養豊富なおいしいジュースを飲むことができるので、空腹によるストレスを緩和しながら体のお掃除を楽しめます。
下記ではヘルスケアライターの私が実際にジュースクレンズを試してみた様子を記事にしていますので、ぜひ併せてご参照ください。

一日ファスティング
一日ファスティングは丸一日なにも食べないファスティング方法です。実は食事を食べない状態を12時間以上続けることで、体内のオートファジーが活発になると言われているのです。そのため、目的によっては一日ファスティングがより適している場合があります。一日ファスティング当日の前後に準備食と回復食を入れる必要があります。下記では応用可能で便利な万能準備食&回復食のレシピや方法をぞれぞれ徹底解説しています。


ダイエット目的のファスティングと頻度

ファスティングがダイエットに効果的と言われる理由は、摂取カロリーを自然に減らし、脂肪燃焼を促進することです。ダイエット目的でファスティングを行う場合、持続可能な方法を選ぶことが成功の鍵となります。
本来ファスティングは減量よりも内臓を休憩させることで得られる健康へのメリットが目的となります。また、減量するためには、ファスティングをおこなう回数を増やし、しかも継続的におこなう必要があります。
そのため、他の目的よりも頻度が高くなり、栄養不足や体調不良を起こしやすくなることもあるため、無理をせず体調と相談しながらおこなうようにしましょう。
下記ではファスティングのダイエット効果について詳しくお伝えしていますので、併せてご参照ください。

16時間ファスティングでダイエットしたい場合
頻度: 週5〜7回
効果: 16時間ファスティングは毎日の習慣としても取り入れやすく、摂取カロリーを減らしながら脂肪燃焼を促進するため、ダイエットには非常に効果的です。頻度も高く設定でき、長期間続けられる点がメリット。
ジュースクレンズでダイエットしたい場合
頻度: 月2~4回
効果: ジュースクレンズは腸内環境の改善やデトックス効果があり、健康維持にも役立つとされています。ただし、栄養の偏りを避けるために、頻度は増やし過ぎず、ジュースクレンズをおこなう際には過度な運動は控えるようにしましょう。
一日ファスティングでダイエットしたい場合
頻度: 週2~3回
効果: 一日断食は代謝を一時的にリセットし、短期間で体脂肪を減少させることができます。定期的に取り入れることで代謝を維持しつつ無理のないペースで体重を減らすことが可能です。ただし、一日ファスティングはエネルギーをなにも摂取できないため、ふらつきなどを感じる人もいます。スケジュールなどを相談しながら、タイミングを見て続けてみましょう。
健康維持目的のファスティングと頻度

健康維持のためのファスティングは、体のリズムを整え、代謝の向上や生活習慣病の予防を目的としています。この場合、極端な制限を避け、持続可能なファスティングを取り入れることが推奨されます。
人は一日3食しっかり食べていると、消化器が休憩できずに慢性的な疲労をかかえることに・・・また夜も消化活動をおこなっている体は睡眠の質を低下させる原因になったり、老廃物を排出するのを妨げたりしてしまうのです。
ファスティングのさまざまな健康効果については、ぜひ下記の記事を併せてご参照ください。

16時間ファスティングを健康目的に取り入れたい場合
頻度: 週3〜5回
効果: 16時間ファスティングは、血糖値の安定や細胞修復を促進し、健康維持に効果的です。日常生活に取り入れやすい頻度で、生活習慣病のリスクを軽減します。
ジュースクレンズを健康目的に取り入れたい場合
頻度: 月1~2回
効果: ジュースクレンズは腸内環境の改善やデトックス効果があり、健康維持にも役立ちます。健康のためにファスティングを取り入れたいけど、何も食べないのはちょっと・・・と思う方はジュースクレンズからはじめてみるのがいいかもしれません。
一日ファスティングを健康目的に取り入れたい場合
頻度: 月1〜2回
効果: 一日断食は、体をリセットし、代謝を促進します。月に1〜2回行うことで、無理なく健康維持をサポートできますが、頻度を増やすと栄養不足になる可能性があるため、適度な間隔と頻度を守ることが重要です。
疲労回復目的のファスティングと頻度

疲労回復を目的とするファスティングでは、消化器官を休め、体のエネルギーを回復に集中させることがポイントです。一日三食の食事を消化するためには多くのエネルギーは必要となり、それはなんと、フルマラソンを24時間完走するエネルギー消費に相当するともいわれています。
少し疲れを感じているな、疲れが取れないな、朝すっきり起きられないな、そんな方はぜひファスティングを取り入れてみてください。
ただし、過度なファスティングはエネルギー切れを起こしてしまい逆効果になるため、適切な頻度と方法を選ぶことが重要です。
16時間ファスティングで疲労回復したい場合
頻度: 週2~3回
効果: 消化器官を休めることで、体が疲労回復にエネルギーを集中させることができます。頻度は週3〜4回程度が無理なく行える範囲であり、継続的に疲労を軽減できます。
ジュースクレンズで疲労回復したい場合
頻度: 月1回~
効果: ジュースクレンズは、消化器官を休めながら必要な栄養を補給できるため、疲労回復に効果的です。体に過度な負担をかけずに疲労からの回復を促進できるとされており、適度な頻度で定期的におこなうことが大切です。
一日断食で疲労回復したい場合
頻度: 月1回
効果: 一日断食は体をリセットする効果があり、疲労回復に役立ちますが、頻繁に行うと逆に体力を消耗してしまう可能性があります。仕事で活動量が多い人はタイミングに注意しておこないましょう。
美肌目的のファスティングと頻度

美肌を目指すファスティングは、デトックスや栄養素のバランスを整えることが主な目的です。腸内環境の改善や抗酸化作用を促すことで、内側から肌を美しく保つことが期待できます。
海外では美肌ケアのためにファスティングを取り入れている人も多いほど、消化器系と肌には密接な関係があります。
下記ではファスティングの美肌効果について海外の体験談なども含めてご紹介しています。

16時間ファスティングで美肌を目指したい場合
頻度: 週2〜3回
効果: 16時間ファスティングは、炎症を抑え、肌のターンオーバーを正常に保つ効果があると言われています。日常的に取り入れることで、肌の質を改善しやすくなります。
ジュースクレンズで美肌を目指したい場合
頻度: 月1〜2回
効果: ジュースクレンズは、ビタミンや抗酸化物質が豊富なため、美肌に効果的です。またビタミンやミネラルはヒアルロン酸生成などにも関係しているため、肌を健康的に若々しく保つサポートをします。
便秘改善目的のファスティングと頻度

便秘改善には、消化器官を休め、腸内環境を整えることが重要です。ファスティングは腸の動きを活発にし、便通を促すのに役立ちます。
実は石原先生の本にも書かれている通り、体は「入れる」「出す」を同時にはできない仕組みになっています。つまり、「吸収」と「排出」は同時にはできないということ。
たくさん食べればそれだけ消化吸収する時間が必要となるため、排出がおろそかに・・・。便秘の時には「食物繊維を食べるといい」「牛乳を飲むといい」という話を耳にしますが、実際は「食べない」ことが排出をサポートすることにつながるのですね。
16時間ファスティングで便秘を改善したい場合
頻度: 週4〜6回
効果: 16時間ファスティングは、腸の負担を減らし、消化をスムーズにする効果があります。特に便秘がひどい人は、始めのうちは毎日行うことで腸内環境が改善され、便通が良くなる可能性があります。そのあとは少しずつ頻度を減らして、自身がどの程度食べても便秘にならないかを確認してみるのがベターです。
ジュースクレンズで便秘を改善したい場合
頻度: 月1〜2回
効果: 食物繊維が豊富なジュースを摂取することで、腸内環境を整え、便秘を改善します。月1〜2回程度の頻度で行うことで、無理なく便通を促進できると考えられます。また、ファスティング中は水分を積極的に摂らなければいけないものの、なかなか水やお茶だけを飲むのは厳しいという人もとても多く、便が固くなってしまう可能性があります。その点、二時間置きにジュースを飲むジュースクレンズは、野菜や果物の自然な水分を取りつつ、無理なく持続できるのがメリットです。
ファスティングのメリットと注意点

ファスティングには多くのメリットがありますが、正しい方法で行わないとリスクも伴います。目的に応じた頻度とファスティング方法を守ることで、健康を維持しながらその効果を最大限に引き出すことが可能です。以下に、ファスティングの主なメリットと注意点について説明します。
メリット
- 脂肪燃焼の促進: カロリー制限や長時間の断食によって、体は蓄えた脂肪をエネルギーとして利用するようになります。特に16時間ファスティングは、体脂肪の減少に役立つとされています。
- 消化器官の休息: ファスティングは、消化器官を休める機会を与えるため、消化不良や胃もたれの改善に効果があります。
- 代謝の改善: 断食後に食事を摂ることで代謝が一時的に活性化し、エネルギー消費が増えると言われています。特に一日断食や3日断食は、体をリセットし、代謝を促進する効果が期待されます。
- デトックス効果: 特にジュースクレンズは、体内の毒素を排出しやすくするデトックス効果があるとされています。フレッシュな野菜や果物の栄養素が、体を内側からきれいにしてくれます。
注意点
- 栄養不足のリスク: ファスティングを長期間や頻繁に行うと、必要な栄養素が不足し、体調不良を引き起こす可能性があります。特にジュースクレンズや3日断食は、短期間で行うことが推奨されます。
- エネルギー不足: ファスティング中に極端にカロリーが不足すると、疲労感や集中力の低下を招くことがあります。日常生活や仕事に支障をきたさないよう、ファスティングの頻度を調整しましょう。
- リバウンド: ダイエット目的でファスティングを行う場合、断食後の食事量に注意が必要です。断食後に過食をしてしまうと、リバウンドして体重が増加する可能性があります。
初心者におすすめのファスティング頻度

ファスティングを始める際は、無理のない頻度からスタートすることが大切です。初心者向けのファスティング方法と頻度についても解説します。
16時間ファスティング
初心者には、16時間ファスティングが最も取り入れやすい方法です。毎日の食事を8時間以内に収めるだけで済むため、生活リズムを大きく変える必要がありません。頻度は週2回から始め、体が慣れたら週5~に増やしてみてもいいかもしれませんが、人それぞれ体に合う方法や頻度があるため、まずは少ない頻度からスタートしてみましょう。
ジュースクレンズ
初心者がジュースクレンズを試す際は、1日間だけ行うことが推奨されます。頻度は最初は月に1回程度に抑え、慣れてきたり集中ケアしたい場合や食べすぎた休み明けなどにはもう少し頻度を増やして見てもいいかもしれません。体に負担をかけずにデトックス効果を得られます。
一日ファスティング
丸一日なにも食べないファスティングは始める前は少し難しいと感じるかもしれませんが、定期的におこなっているとあまり難しく感じなくなります。ただし、エネルギー補給がほとんどできないため、気温差が激しい場所や過度な労働がある場合は一日ファスティングは避けるようにしましょう。まずは月に1回~スタートしてみてください。
ファスティングの意外な落とし穴

ファスティング中、なにを摂取したらいいのかわからないという方がネットで調べると、酵素ドリンクなど「ファスティング専用」のドリンクに出会う場合があるかもしれません。
ただし、日本の法律によって国内で販売されている飲み物は熱処理をおこなわなければならず、温度に敏感で45度を越えると活動しなくなる酵素は熱処理によって動かなくなってしまいます。
また、自然由来と書かれている添加物が含まれる製品や、原材料の品質が不明なものも多く目にします。
こうした成分はファスティングで排出したい老廃物を生成する元となり、体に悪影響の物がほとんど。ファスティング中に取り入れるものを探している場合には、
・自然なもの
・加工工程が少ないもの
・原材料(野菜や果物など)の品質がわかるもの
などを選ぶようにしましょう。
下記ではオートファジーと添加物の関係について解説しています。

また【ピカベジ】では国産、農薬・化学肥料不使用、添加物不使用で、ファスティング専門家の石原先生監修のジュースクレンズ・ファスティング専用ジュースセットをお届けしています。
まとめ
ファスティングをどのくらいの頻度で行うべきかは、その目的と方法によって異なります。ダイエット・健康維持・疲労回復・美肌・便秘改善など、それぞれの目標に合ったファスティングを選び、適切な頻度で実践することで、効果を最大限に引き出せます。ファスティングの頻度を守り、無理なく続けることが、成功への鍵です。